Webマーケティングにおいて、検索結果の上位表示を狙うSEO対策は、今や集客力の強化に欠かせない施策となっています。また、Webサイトを制作する上で、HTMLとともに知っておきたいのがCSSです。これは、Cascading Style Sheets(カスケーディング・スタイル・シート) の略で、Webサイト上のデザインやレイアウトといった見た目(スタイル)を指定するための言語を指します。
HTML単体でも、Webサイトのデザインやレイアウトを指定することはできますが、CSSと組み合わせることでHTMLを簡素化できるため、HTMLの構造が把握しやすくなります。加えて、サイトの見た目だけを変更・修正したい場合においては、HTMLに手を加える必要が無くなるため、変更・修正が楽になるのもメリットの一つです。以上がCascading Style Sheetsの概要となりますが、この言語とSEO対策にはどのような関係性があるのでしょうか。
結論から言うと、CSSを活用することは直接的にSEOに影響することはありません。この言語を活用することでHTMLが簡易化されるため、クローラーにサイト内の内容を理解してもらいやすくはなりますが、導入しただけでは検索エンジンの評価を高めることはできません。
ただし、Webサイトのデザインやレイアウトはユーザビリティを左右する重要な要素となります。したがって、CSSの上手な活用法をマスターして、ユーザビリティを向上させることは非常に大切で、間接的なSEO効果につなげることが可能です。一方で、ユーザーが閲覧しにくいようなデザインやレイアウトは、ユーザビリティの低下を招き、ページの離脱率を高める要因となってしまいます。その結果、検索エンジンから評価されにくいWebサイトとなってしまい、SEO的に不利な状態となってしまうため注意しましょう。
加えて、記述方法にも注意が必要です。何の考えもなくWebページのデザインやレイアウトをしていくと、不要な記述が増えてしまってページの表示速度が低下する恐れがあります。現在は、MFI(Mobile First Indexing)により、スマートフォンなどのモバイル端末でのページ表示速度がWebサイトの検索順位に影響を与えるようになっています。したがって、不要な記述を削除するなどしてCSSを軽量化して、ページの表示速度を向上させることは非常に重要で、SEO対策の一環として行うべき施策と言えるでしょう。